街道風景 〜陸前浜街道を往く〜 (@福島県相馬市)
  「陸前浜街道」は、東京都中央区日本橋から宮城県岩沼市に至る街道。現在の国道6号(一部旧道)にあたります。
  江戸時代には、日本橋から茨城県水戸市までを水戸街道、水戸市から岩沼市までを岩城街道(もしくは磐城街道)などと呼んでいましたが、明治に入り両街道をまとめて陸前浜街道として扱うようになりました。街道名としては比較的新しい名称です。
  街道そのものの歴史については古く、奈良時代には既に石城国(福島県いわき市周辺)に駅が設置されていたことや、平安時代の千載集に茨城・福島県境の勿来関に関する歌が残されており、浜街道として整備が進められていたことが知られています。
  福島県北部に位置する相馬市から南下する旧道沿いには、数百メートルにおよび保全されている松並木があります。
風格ある街並み・相馬市

相馬市は、江戸時代に相馬中村藩6万石の城下町として栄えた街で、現在も市内には中村城跡をはじめ、枡形道路、
伝統的な建造物など、歴史を感じさせる佇まいの街並みが残ります。
また、500余騎の騎馬武者が戦国時代絵巻を繰りひろげる「相馬野馬追」(国指定重要無形民族文化財)は、ここ相馬市から幕開けします。
中村城跡・中村神社 中村城の掘割と遊歩道 相馬市街地の枡形道路
古い建築物を活用した車庫 蔵の残る景観を保全 趣ある佇まいの住宅
 
名勝・松川浦

相馬市街地から東へ15分ほど車で走ると、日本百景の1つ「松川浦」があります。
松川浦は福島県唯一の潟湖で、一帯は県立自然公園にも指定されており、松川浦大橋、岩子地区の文字岩、
長洲磯など数多くの見どころがあります。
(詳細については相馬市HPへ http://www.city.soma.fukushima.jp/)

また、松川浦は、阿武隈山地から川をつたって流れてくる栄養分と海の栄養分が交わり、栄養分がたいへん豊富です。
このため、多くの魚介類等の成育を支えることができ、海苔の養殖にも適しています。
松川浦漁港周辺には水産物直売センターがあり、ホッキガイ、ズワイガニ(冬季のみ)、海藻などを販売しています。

松川浦のノリヒビ 松川浦大橋 岩子地区の文字岩
松川浦の商店街 店先で浜焼きを売る店舗 ズワイガニ。6尾で2千円!

のんびりイチゴ狩り


松川浦からすぐの和田地区では、太平洋沿岸の温暖な気候を利用してイチゴ栽培が盛んに行われています。
約20軒の農家が観光イチゴ園を経営しており、1月から5月までイチゴ狩りを楽しめます。
また、相双地域の沿岸には岩窟に設置された地蔵群がいくつもあり、散策を楽しむのもお勧めです。
イチゴ園案内図 イチゴ園 和田イチゴ園近くにある地蔵群